限定100体復刻
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不動の慈悲を少年の姿で象る
運慶作 端厳なる童子像
不動明王八大童子の一尊、矜羯羅童子不動明王の眷属として、仏教を信仰する衆生を守る八大童子のうちの一尊。不動明王は大日如来の化身であり、八大童子は大日如来のもつ四智・四波羅蜜(優れた行い)を表しているとされ、矜羯羅童子は「慈悲」を象徴します。制多伽童子と矜羯羅童子の二尊は特に重要で、不動明王と合わせて不動三尊として祀られることの多い像です。
壮年期の運慶が手掛けた貴重な童子群像モデルは国宝「木造八大童子立像」のうちの一体。その作風や胎内納入品などの特徴から運慶仏と目されています。穏やかでふっくらとした顔つきは人間界の少年そのもので、経軌にある「15歳の少年」の若々しい容貌がしっかり表現されています。理知的で迷いのない眼差しで見据える童子像の秀作。