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瞳潤ませる
金代の天女
山西省大同の善化寺大雄宝殿内に並ぶ二十四諸天像の中の一尊、大吉祥功徳天(吉祥天女)がモデル。中国近代建築史を代表する建築家で建築史家の梁思成にその価値を見出された、北方仏教彫刻における最高クラスの仏像です。
金(きん)代(12〜13世紀)に造られた高さ約3.7メートルの塑像で、彩色と貼金が施されています。両眼には黒色のガラス玉が嵌められており、光の中では涙をたたえているようにも見えます。月のように丸い顔に描かれる眉は水のようにやわらかな弧を描き、唇にはわずかな憂いを含んだ微笑を浮かべます。
北方遊牧民族と漢民族の文化の融合と、仏教芸術が深く中国化したことを示すもので、神仏としての厳かさと人間的なやさしさが調和した金代彩塑の規範的作品です。
千年の風雨により金彩はまだらになっているものの、その黒く輝く瞳に宿るやさしさと慈悲は、今なお私たちを惹きつけてやみません。
晏璽殿<アンジデン>2023年設立。中国で制作された仏像、神像、さらには関羽など道教の像を対象にした精巧なレプリカの制作、および壁画や平面図を立体化し美術品として販売。現在、製品は中国国内でのみ取り扱い、海外での販売はイスムが初。また中国郵政、バンダイ等のOEMも手がける。