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アメリカへ渡った
東洋の至宝
モデルは、アメリカ カンザスシティのネルソン=アトキンス美術館が所蔵する、高さ二メートルを超える遼代(10〜12世紀)の木彫像。中国から海外に流出した仏教彫刻の中でも最高水準の作品です。
もとは中国北方の古寺に祀られていたものですが、1930年代、戦乱が続く中国から流出し、1934年にネルソン美術館に収蔵されました。ほぼ一本の木から彫り出された彫像で、軽やかながらも強く威厳を感じさせます。わずかにひねった身体が生み出す優美なS字曲線が見事で、現存する中国の仏像の中で最も美しい水月観音像の一つと称されます。美術館はこの像のために中国古寺を模した中国寺院ホールを新造。西洋世界における中国芸術理解の重要な窓口としてこの像を位置付けています。
「水月観音」は観音菩薩の三十三応化身の一つで、その名は「水中の月を観る」ことに由来します。水中の月影は虚幻で実体を持たず、「色即是空、空即是色」という智慧を象徴し、虚妄を見抜き執着を手放すことを教えています。中国化した仏教彫刻の中で最も詩的かつ禅的なイメージを持っています。
*イスム表参道店では「水月観音 中」(ポリストーン製/高さ約430mm)もお取り扱いしています
晏璽殿<アンジデン>2023年設立。中国で制作された仏像、神像、さらには関羽など道教の像を対象にした精巧なレプリカの制作、および壁画や平面図を立体化し美術品として販売。現在、製品は中国国内でのみ取り扱い、海外での販売はイスムが初。また中国郵政、バンダイ等のOEMも手がける。