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運慶壮年期の傑作
瑞々しき紅蓮の童子
仏の智慧と行いを体現する八大童子不動明王に仕える八大童子のうちの一尊。八大童子は仏の教えである四の智恵（四智）と四の行い（四波羅蜜）を一体ずつ体現したもので、仏教を信仰するすべての衆生を守護し悟りへと導く役割を担います。
恵喜童子は、この世のすべてのものは小さな差異にかかわらずすべて平等であるという「平等性智（びょうどうしょうち）」を象徴する存在で、左手に掲げる摩尼（まに）宝珠は「福徳の智慧」を表します。
運慶仏の臨場感を手のひらサイズに再現モデルは運慶が手掛けたとみられる国宝「木造 八大童子立像」のうちの一躯。水晶を用いた玉眼技法の瞳に宿る生気、肉付き豊かな身体表現に鎌倉期ならではの写実性の高さがうかがえます。
手のひらほどの小さなサイズの中に、運慶仏らしい生き生きとした存在感をそのまま表現しました。
