仏像フィギュアのイスムウェブショップ"

 

四天王について

東西南北の護り神

 四天王はインドに仏教がおこる前の神話時代から存在し、仏教に取り入れられてからは四方を護る役目を担っています。東方の持国天(じこくてん)、南方の増長天(ぞうちょうてん)、西方の広目天(こうもくてん)、北方の多聞天(たもんてん)の4尊で構成されています。
 生前の釈迦の教えを聞き、釈迦が亡くなった後に仏法を守護するように託され、仏教世界の中心にそびえる須弥山に住んでわたしたちを護っています。

釈迦に託された国を護る役目

 唐の義浄(ぎじょう・635〜713)が長安3(703)年に漢訳した護国の経典『金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)』には、「四天王護国品(ぼん)」という章に釈迦と四天王のやりとりが伝えられています。
 これによると、釈迦は四天王に「人間の王がこの経典を敬い供養するなら、王を守護して皆が平和に暮らせるようにしてあげなさい。また、あなたたち(四天王)がこの経を守っていくのなら、多くの苦しみを取り除くことができるでしょう」と言いました。これに対し四天王は「我々は人びとを護り、苦しみに縁のないようにしましょう。そして、敵には数々の災いが起きるでしょう。それによって敵が攻めてくることがあっても、無数の鬼神とともに守護するでしょう」と応えました。こうして四天王は国を護る役目を託されたのです。


 『金光明最勝王経』に書かれているように、四天王はさまざまな鬼神とともに仏教を護っています。
 それぞれの鬼神は、さらにその下に多くの手下を従えています。四天王の配下にはたくさんの戦闘神がついているんですね。四天王の特徴とそれぞれを支える鬼神たちを紹介しましょう。


 仏教世界の中心にある須弥山の南に住み、つねに命あるものを千里眼で観察しています。無尽の宝を生み出すといういわば商売繁盛の力を持ち、鳩槃荼(くばんだ)などの鬼神を従えています。


 須弥山の西に住み、すぐれた生命力をもっていることから、無病息災のご利益があるといわれます。多くの龍を束ねている大龍王を従えています。


 須弥山の北に住み、北方を守護しています。多くのことを聞いて知識を得ることで財宝を生み出す力を持つことから、財宝富貴を司ります。諸々の悪霊や鬼神を率いており、単独では毘沙門天と呼ばれます。


 須弥山の中腹に住んでおり、乾闥婆(けんだつば)を従えています。国を持つという名前のとおり、国を治める力を与えます。国家鎮護の力は、家庭では家内安全のご利益があるといわれます。

四天王像の最も有名な彫刻作品の1つである東大寺戒壇堂の四天王を見てみましょう。

戒律を守らせるため、四天王が祀られ続けている

 東大寺の四天王は戒壇堂というお堂の中に安置されています。戒壇とは、正式の僧になるために僧侶が守るべき戒律を授ける場所のことです。東大寺の戒壇堂はこうした授戒を行うために日本ではじめて建てられたお堂といわれています。
 しかし、もともと存在していた四天王像は金銅製であり、治承4(1180)年をはじめとする兵火などによって失われました。現在の四天王像は以前、同じ寺院の法華堂から移設されたことがわかっています。それが明らかになったのは平成になってからで、法華堂本尊の台座二重壇にその台座框の痕跡が確認されたからでした。

神聖な堂内の四方に配される四天王

 現在、戒壇堂中央には二重の壇が築かれ、壇上中央には木造の多宝塔が建ち、戒壇の四隅には天平彫刻を代表するこの四天王像があります。堂は南向きに建っており、東南に持国天、西南に増長天、西北に広目天、東北に多聞天がいます。
 当初の戒壇堂は四天王が受戒の儀式を悪者から守るために壇の中央を向いて配されていました。しかし、現在は神聖な場所である壇上には登れなくなり、四天王が拝観者の方を向いています。

ほかの作例

・法隆寺 金堂
 日本における現存最古の四天王像です。
 広目天と多聞天には「漢山口直大口(あやのやまぐちのあたいおおぐち)」という作者名が記されており、造立時期は7世紀中頃だといわれています。

・東大寺 法華堂
 東大寺の中でもっとも古い建築である法華堂。本尊の不空羂索観音菩薩を中心とした5体の仏像の周りに安置されています。

・教王護国寺(東寺)講堂
 立体にあらわされた曼荼羅(密教をわかりやすく表現したもの)の一部で、17体の仏像の端に配されています。

・宝菩提院願徳寺 木造菩薩半跏像(伝如意輪観音)
 台座をよく見てみると、四天王がいますね。
 観音の乗った蓮華座を四天王が支えているという、珍しい形状の台座です。

参考文献
・「東大寺」(『奈良六大寺大観』11巻)2000年 岩波書店
・「東大寺・正倉院と興福寺」(『日本美術全集』3巻)2013年 小学館
・「四天王 仏教から世界を護る最強の守護神」『神仏のかたちシリーズ』 2004年 学習研究社

仏像フィギュアのイSムショップのご利用方法早見表

ページトップへ

|お問合わせ | 特定商取引法表示 | プライバシーポリシー | よくあるお問い合わせ